PC購入相談を受ける
仕事柄職場の人からPCの購入相談を受けることがちょいちょいあります。
とは言え個人的にPCは長いこと買っていなかったので、正直的確なアドバイスなんぞできるわけがありません。
それでもふと考えると、昭和あたりのPC選びって「どこのメーカーを選ぶか」が死活問題というか天国と地獄というか、コスパなどの問題以前に「成功/失敗」がハッキリしてたような気がします。
当時はアプリケーションもハードウェアも「機種専用」で同じメーカーでもシリーズが違えば互換性なんて無くてあたりまえでした。
ここで「見た目」とか「広告の売り文句」とかで選んだ結果、対応アプリケーションは無い、ユーザーが少なくて情報も無い、メーカーにも見切られて周辺機器も碌に無いという目に遭うなんてことも少なくありませんでした。
そういう時代にPCの購入相談をすると「相談された人が持っているモデル」というのを勧められることがほとんどで、スペックなんて二の次だったような気がします。
身の回りに「同じ機種の所有者」という小さなコミュニティを確保できるかが最重要ポイントだっように思います。
平成の前半は「Windows」「Macintosh」の「宗教戦争」の様相でした。
この時代の購入相談に対しては
「で、どっち派?」
的な「踏み絵」から始まっていたなと。
反目し合って中傷合戦みたいな過激な人たちも両陣営に少なからず見られました。
その時代はWindows/Macintoshの選択をした後にスペックの吟味って感じでしたね。
上位と下位の性能格差が大きく、下位の機種はそのままだと割と使い物にならないというケースもザラにあったように思います。
Windows機に関しては「どこのメーカーを選ぶか」がまだそこそこ重要な時代でした。
そして平成後半から令和の今、PCの選び方もだいぶ変わったように思います。
WindowsとMacintoshも棲み分けが出来たのか目立った反目は見られなくなった気がしますし、低価格帯のモデルでもそこそこ問題なく使えるレベルになってきて、メーカーごとの目立った格差もなくなってきたように思います。
もちろん上も下も果てを見たらキリが無いですが。
そういう時代の流れを踏まえつつ、ここ数年受けた購入相談では
「好きなの買えばいいんじゃん?」
と言うことがほとんどです。
まあそれだけだと不親切すぎるので、(WindowsかMacintoshかは最初に選んだ上で)予算の範囲で買えるものの中から見た目と大きさで絞り込むようにだけは勧めています。
ノートなのかデスクトップなのかとか、そのあたりのイメージは大概あるでしょうし。
そもそも超ハイスペックでないと駄目って人は自分に相談してこないでもわかる人だったりするので。
自分に相談してくる人は大概スペックとか細かい話もよくわからなくて、予算もほどほどに現実的な上限があるので最初から選択肢が多くないということもあります。
一応「親切心」のつもりで付け加えるのは「メモリ」についてですね。
相談者の予算だと大体メモリが最低限だったりすることが多いので、そこだけ少し贅沢してワンランク上にすると後々良いことがあるかもということは言ってみます。
あとは大きいとか小さいとか重いとか軽いとか何色だとかOfficeが付いてるとか付いてないとか気になる点だけクリアして、その中で好きなの選びなさいと。
昔と違ってPC本体以外に一緒に(必須で)買うものってほとんど無さそうだし。
そんな感じで今受けている相談はどういう選択に繋がるのか生温く見守りたいと思います。